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2018年12月21日

それはそうと

そろそろ年末セットの事も考えなくてはいけません。

 

まだ何出すか考えてないのですよ。

なので、仕込みも全くやってません。

 

大丈夫か?

 

クリスマス明けの26.27日は息子のバースデーなのでお休みします。

 

28日から一気にやり遂げる覚悟でございます。

 

クリスマスですね。

さてさて、今年は曜日がバッチリハマって凄い事になりそうです。

 

ターブルオギノチームも戦々恐々です。

 

ウチはいつも通り、普段出さないような高級食材オンパレードです。

 

今年は良い魚を買いました。

フランス語でドラード、真鯛ですね。

フランス料理で使う魚っていうと、だいたいスズキか真鯛かタラ、ヒラメでしょう。

 

個人的にはヒラメかタイが好きなのです。

クリームソースが合う魚ですね。

 

今年のクリスマスメニューの一押しはデュグレレ風真鯛。

白ワインとマッシュルーム、トマトなどを入れた最強のソース。

 

金と手間がかかるので、なかなかつくれませんが、クリスマスくらいは良しとしましょう。

 

さぁ、こちらも楽しみにしておりますので、お腹すかせてお越しくださいませ。

 

2018年12月20日

鹿肉のソテーです。

なんだか最近は鹿と猪のネタが多いですが、勘弁してください。

 

自然ペースに従うとこうなります。

牛肉や羊も用意してますので、飽きた方はそちらをどうぞ。

 

 

常連チームの方にお出ししたフィレ肉のソテーです。

 

100キロの鹿肉からたったこれだけしかフィレ肉って取れません。

 

それはそれは美味かったみたいですよ。

 

あとはロース、モモが中心になります。

 

今後もフィレ肉に当たった人はラッキーだと思います。

事前の指定や予約はご勘弁下さい。

いい感じの部位から順番に焼いてますので、どの部位だったとしても美味しいですから。

 

ロースはあえて肋骨を残して焼いてます。

骨残した方が生前の姿が少しでも垣間見えるかな、と。

 

昔、札幌のハンターさんが東京の某レストランと取引したいた時、モモとロースしか買ってくれなくて、前足と首とバラ肉は余りまくって全部山に埋めた、と嘆いておりました。

 

料理に携わる人間として、そんなことは恥ずかしくて私にはできません。

と、言いつつも牛のハラミだけを気に入って買っている私は偽善者なのですが。

全国の野菜好きの皆様

完全オーガニックな野菜ブレゼです。

 

 

八ヶ岳、洞爺湖、高知、青森、岩手などなど、全国のオーガニック農家の野菜オールスター、例えるなら飯島愛と白石ひとみと朝岡実嶺が20分づつ60分一本勝負になったみたいな夢の料理ですね。

 

そうそう、最近の若いスタッフ(平成世代)はエロビデオどころかエロ本すらも買ったことないらしいですよ。

軽くショックでした。

峠のエロ本自販機のネタとか意味わからないそうです。

この件に関しては、昭和50年代の代表として一言申し上げたいので、別の機会でじっくりと考察したいと思います。

 

少しの白ワインとビネガーで一気に蒸しあげて、野菜の水分を出させ、その水分で自分にも火が入っちゃった。

みたいなイメージです。

これにはブリのマリネを添えてます。

 

どんな野菜をどれだけ入れるか、どう火を入れるか、余熱はどのくらい取るか、

という非常に難しい料理でして、私以外が触ることない数少ないウチの一つ。

 

シンプルなものほど難しい。

瓜坊です。

 

伊豆の仔猪、瓜坊です。

 

だいたい生後半年から一年くらいでしょうか。

 

鹿みたいにツノで年齢わかればいいんですが、

君、幾つ?

と、聞いても牙で大腿部を刺されてこちらが死にますから聞くこともできません。

 

このくらいのイノシシは珍重され、なかなか手に入りません。

そして、旨いイノシシのソテーが食べられるのは年内まで。

 

年明けからは、サザエさんみたいに一年中ではないですが、イノシシの発情期を迎えるために匂いを発してきます。

脂が臭くなるんですね。

 

テリーヌなどは豚肉と使うことで上手く出来ますが、ソテーは厳しい。

 

ですので、年内に食べていただきたいと思っております。

 

小動物特有のキュッキュッというテンガのような吸い付く食感とゼラチン質を体感してください。

 

 

鹿ハム

今回の本のテーマでもある、都市部のレストランのようにスペースや設備に限界がある場合での料理を考える、というのがあります。

 

例えば風乾。

排気ガスなどで屋外で食材干したりするのはちょっと躊躇します。

 

そして燻製。

近隣からの苦情に対してビクビクしながら何時間もかかるのは大変。

 

 

苦情といえば、昔店の外のテラスに椅子出してゴミ袋の中でジビエの毛ムシリしてたら近所から、キモイって苦情があって保健所から電話きたことありましたね。

その時は荻野さんも大変ね、と同情されましたけど。

そういう人は鳥肉食べないんでしょうかね。

最近の南青山の施設の話とカブりますわ。

 

 

 

 

話が逸れました。

鹿のハムです。

塩漬けして生っぽく火を入れてから燻製です。

長い時間かけられないので、瞬間的に一気に燻製します。

 

たっぷりの胡椒で。

 

 

 

2018年12月19日

キッシュ その後

 

良いですねー。

理想的な仕上がりです。

 

キッシュって好きなんですよねー。

 

でも、自分のためになかなか作らないじゃない。

 

こういうのをランチで食べられる店があれば良いのになぁ。

俺が知らないだけか。

タルト・タタン最終形

なんとなく、これで一旦答えが出ました。

 

苦味と甘味と酸味のバランスを取ると、このくらいの具合になります。

 

 

私の師匠が作るタタンはもっと黒く、完全に焦げてるでしょ、って感じでした。

 

アレくらいも美味いんですけど、私はヘタレなのでこの辺がちょうどいいです。

 

せっかくレストランで食べるタタンなので冷たくというよりも少し温かいくらいでお出しします。もちろんバニラアイスと生クリームを添えて。

レストランでしか出せないテリーヌ

ってのがあるんです。

 

ターブルで出してるのは、キッカリ作っておりまして、ドッシリした安定感のある、肉好きならおいしいと言ってもらえる不動のおいしさです。

そこにはユラユラした不確定要素がない隙のないテリーヌです。

隙があるとダメなんです。

 

逆にレストランでは私の勝手気ままな脳内思考がそのままテリーヌという形になります。

例えばイノシシ狩りに行った帰りに野菜キノコを取って持ち帰り、友人宅で鍋にして食った時の旨さってをテリーヌ再現するのは私にしかできません。

 

オートクチュールとプレタポルテに似てます。

 

レストランで私が作っているテリーヌは2度と同じものが出ません。

ルセットを残さず、一度限りです。

逆に言えば、ルセット残さないからこそ、毎回毎回頭ひねって組み合わせと配合を進化させできたのでしょう。

 

今回はイノシシ、キジ、トランペット茸です。

内臓はイノシシとキジですので、癖が強い。

そのにトランペットの強烈なキノコ臭を入れて喧嘩させます。

あとはラム酒を効かせて味と香りのボリューム感を出します。

ジビエや癖の強い食材に対して、蒸留酒を合わせるというのは私なりの今の答えです。

癖が強くても、アルコール高い酒と合わせることでクセが一変し、高貴な香りとなります。

 

 

瓜坊なので臭みは少ないですが、今時期あたりから少しづつイノシシ臭さが出て来ます。

 

 

たまには

キッシュなんかも宜しいかと。

 

 

カニです。

カニをゴリゴリして頂けると思います。

オーガニックの菜の花が青森から来ましたので、そちらを忍ばせて、フランス料理っぽくエストラゴンを香らせます。

 

キッシュのアパレイユは卵と生クリームってのが常套ですが、ここは魚のすり身をアパレイユに混ぜ込んでムッチリ感出しまくりで行きます。

 

鴨胡椒ハムにオカンのミカンを合わせたサラダも最終日、明日からは鴨から伊豆の鹿肉のハムになります。

 

メインは秋田シャポンのモモ肉が残ってますので、トリュフとパイ包み焼き。

 

仔羊のローストを瞬間燻製かけた名物料理も復活してますが、仔羊値上がりしてますので今週金曜までが限界です。

 

さてさて、年明けの洋食は密かに気合い入ってます。

 

本を作っている時に洋食について人生で一番考察を深めることが出来、自分なりに定義できました。

 

この定義に沿って考えると、何もかもが上手くいくんですね。

デミグラスソースももちろんバッチリ体系化出来たし、再現性も確認出来ました。

そんな自分の本に対する反証の意味も込めて8日からの洋食は楽しみにして下さい。

 

ストロガノフ、ハンバーグ、ロールキャベツ、メンチカツ、ミックスフライなどなど、多分毎日メニュー変わると思います。

会期中毎日来ても違ったものが食べられる、食べきれないラインナップを揃える予定です。

 

もちろん全てアラカルトで一品¥1200〜¥2400で考えてます。

日本橋で食べる洋食に照準絞った本気洋食メニューになりますので、ぜひお越しください。

 

予約はしていただかなくても当月席ございます。

 

一人でふらりとストロガノフ、素敵じゃないですか。

 

今回は海の見えない洋食屋ですが、いつかは1人で海辺か山麓の洋食屋をやりたいものです。

 

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