2018年12月19日
レストランでしか出せないテリーヌ
ってのがあるんです。
ターブルで出してるのは、キッカリ作っておりまして、ドッシリした安定感のある、肉好きならおいしいと言ってもらえる不動のおいしさです。
そこにはユラユラした不確定要素がない隙のないテリーヌです。
隙があるとダメなんです。
逆にレストランでは私の勝手気ままな脳内思考がそのままテリーヌという形になります。
例えばイノシシ狩りに行った帰りに野菜キノコを取って持ち帰り、友人宅で鍋にして食った時の旨さってをテリーヌ再現するのは私にしかできません。
オートクチュールとプレタポルテに似てます。
レストランで私が作っているテリーヌは2度と同じものが出ません。
ルセットを残さず、一度限りです。
逆に言えば、ルセット残さないからこそ、毎回毎回頭ひねって組み合わせと配合を進化させできたのでしょう。
今回はイノシシ、キジ、トランペット茸です。
内臓はイノシシとキジですので、癖が強い。
そのにトランペットの強烈なキノコ臭を入れて喧嘩させます。
あとはラム酒を効かせて味と香りのボリューム感を出します。
ジビエや癖の強い食材に対して、蒸留酒を合わせるというのは私なりの今の答えです。
癖が強くても、アルコール高い酒と合わせることでクセが一変し、高貴な香りとなります。
瓜坊なので臭みは少ないですが、今時期あたりから少しづつイノシシ臭さが出て来ます。