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2020年03月14日

ポルケッタ

 

ゴチャゴチャしてます。

フランス料理の仕事って、だいたいこういうゴチャっとした3K仕事です。

 

これを網で濾して綺麗なソースとか作るんですけど、その手前はこんな感じです。

こういう手間隙をきれいに濾したところにフランス料理の美学があるんですけどね。

スプーン一杯のソースに途方もない時間と手間があるのです。

 

さて、ポルケッタという聴き慣れない料理です。

こんな料理やってる店はもうないでしょう。

子ウサギとか子豚とか仔羊とか、小さ目の四つ足動物の前足と後ろ足を外し、内臓と一緒にファルスにして骨外した胴体に詰め直して丸ごと火を入れる料理です。

ウサギのロワイヤルも同じ工程ですが、あれは煮込み料理なので、さらに超絶技巧フジ子・ヘミング的になります。

これは単純に火が入ればOKなので、そこまで難しくないですが、ほぼ作れる人は居なくなりました。

 

今回はラプロー、仔ウサギです。

ウサギ料理って最近見なくなりましたね。

まぁ、それもわかりますよ、メニューでウサギあってもわざわざ選ぶほど認知されてませんからね。だったら和牛とか鴨とかの方がいいし、秋田県以外でウサギ食う文化もないですから仕方ないでしょう。

なので、今回は前菜としてお出ししてウサギの旨さを堪能して頂きます。

 

ソースはロワール地方特産の山羊フロマージュのサントモール・ドゥ・トゥーレーヌというこれまたヒトクセあるチーズを使ったソースです。

このフロマージュ、私のフロマージュランキングダントツの1位です。

これをニンニクやハーブ入れたドレッシングにして春野菜とサラダ。

 

このブログ読んでも全く味わいが想像つかないと思います。だからこそ、新しい出会いをして新世界への扉を開いてみませんか?

 

逆にウサギちゃんなんて食いたくない、という方は来週の予約はやめておいたほうが宜しいかと存じます。