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2018年05月05日

活字中毒

車運転中の信号待ちでも本を読んでます。

 

最近、はまっているのは、ずっと明るいという白夜の真逆で、一日中全く太陽が昇らない極夜という真っ暗闇、そのマイナス40度の北極をただひたすら彷徨うという、ただただ素晴らしくバカバカしい、そして生と死の真理を改めて考えた哲学書とも言える愛すべき作品、極夜行。

 

著者は周囲数百キロに人間はおらず、シロクマや狼や野うさぎを撃ち殺し、その肉を食べて生き延びるという変態探検家、角幡唯介氏。

 

生を理解するには死を意識しなければならない、という作者の仮説に基づき、その最終的な解を求めるために身を置いた極限状態ての活動の記録はページをめくらせるトルクは圧倒的。

 

ずっと極夜に身を置き、2ヶ月ぶりに昇る朝日を見た瞬間の人間の心理描写は必読です。

 

活字中毒というのは、読むだけでなく、書きたい衝動もあるのかもしれないと思う今日この頃。

 

いつか料理という、人類が最初に手に入れた非動物的な活動を、ウンコしたり寝たりするように来る日も来る日も動物的に続けてきた身として、何か書き残せたらいいなぁと勝手に考えました。

 

とりあえず、今作っている料理書は私の総決算的なものになると思いますので、そちらで赤い玉が出るくらいに最後の一滴まで絞り出して与えられた文章を書きたいと思います。