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2019年12月19日

勉強になります

ナチズムとオーガニック農法との意外な結びつきを研究してきた著者が、ナチスのアニマルウェルフェアや品種改良と優生学を突き詰めた結果がホロコーストにつながっていく過程をロジカルに語った一冊。

 

 

思想とは極端に突き詰めすぎるととんでもない事を平然とやってのけてしまう恐ろしさを同時に孕んでいる事を教えてくれます。

 

原発を批判するならば、化学肥料も批判されなくてはならない。

ハーバー・ボッシュ法の発明から始まった窒素固定による化学肥料製造の手法は火薬の製造と同じであり、戦後、火薬から化石燃料を大量に必要とする化学肥料に転換されたことがきっかけで始まった現代農業や現代人の食の危うさと脱原発に対する処方箋をショッピングモールのフードコートという極端な例えを用いて解き明かしていく著者の視点は興奮すら覚えます。