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2020年04月05日

5歳児が読む本として非常に正しい。

 

御堂筋母から頂いた罠師の子供向け狩猟本。

非常に正しい内容ですね。

イノシシは捌く前には、コウモンに注意しましょう。

コウモンに落ち葉を詰めるといいですよ。

との事。

 

率先して猪の肛門に落ち葉を詰め込む小学生がいたら日本も捨てたもんじゃない。

 

 

 

 

良い子のみんな〜!

罠にかかった獲物のトドメを刺すときには目と目の間を金属バットか角材で思い切りドツキましょうね〜。反撃されて角で刺されないようにしましょうね〜。

そしてそれが出来たら次は心臓をヤリで突き刺すか、お友達に頭抱えてもらってから、頸動脈をナタで一気に開くんだよぉ〜。

 

という感じの、児童書として非常に正しくて真っ当な描写が満載です。

 

私が10歳の頃はカエルにネズミ花火入れたり、蝉に爆竹巻いて飛ばしたりと本当に馬鹿でどうしようも無い小学生でした。

いやー、こういう事を大人が教えてくれれば料理人なんかにはならなかったんですけどねー。

 

いゃ〜御堂筋母には感謝感謝。

非常に楽しませて貰ってます。

2020年04月04日

粗挽きソーセージ

日本で粗挽きソーセージというと、イタリアンのサルシッチャみたいな生ソーセージが真っ先にイメージ出ますが、本来の粗挽きソーセージとは、生ソーセージではありません。

 

そもそも粗挽きソーセージと呼ばれるものはフランスにもドイツにもありません。

肉の挽き方が名前にはならないのです。

肉を挽いて氷と一緒になって乳化させるというのが一般的ですが、もちろんそればかりではありません。

ペースト状にまで細かくカットし、氷と練り合わせた肉と、練っていない手切りか粗挽きにした肉を混ぜ合わせれば、粗挽きの肉が引き立ってブリブリ肉を食べているかのような食感になります。

作業が少し面倒になりますが、これはみんな好きな味と食感ですね。

バーベキューとかに良いし、薄くスライスしてスープの出汁としても威力発揮します。

焼いて良し、茹でて良し、煮込んで良しというシャルキュトリーの製品です。

ただ切ったり挽いた肉を腸に詰めただけではただのサルシッチャで、それは焼く以外に選択肢はなく、単なる味付き挽肉なので保存性も有りません。

どうですか、このヌラヌラ感。

ちゃんとゴロゴロした肉も入ってます。

 

当たり前ですが、昔から作られているものなので、特に結着材や発色剤、亜硝酸塩なんかなくても別に良いです。

ウチのソーセージやパテ、ハム類は全てその辺のクスリは使ってませんが、特に問題ないです。

なんでハム・ソーセージ業界はクスリ入れないと製品として認めないみたいな風潮ってアレなんでしょうね。

ハム・ソーセージ業界ってそもそも参入障壁が異常に高くて、クローズドな世界です。

特殊な資格と超厳格な許可と莫大な投資が必要です。

その閉ざされた世界ではクスリを使わないことのリスクばかりを叫ぶんですよ。使うことのリスクは黙る癖に。

衛生面とかナントカってこじ付けて、身体に良くないクスリ入れてまで見た目の色あいをキープするのって逆に時代遅れっていうか、見た目が良いものを買うから、とお客さんのせいにしてクスリに走るのはダサい。

あー、また怒られるわー。

 

あ、アミノ酸入れてない肉本来の味で勝負してますので、添加物慣れした舌には物足りなく感じるかも知れません。

そういうのがよければ、巷に溢れるケミカルフレーバーのソーセージを買ったら良いと思います。

スーパー安売りされてるウインナーとかって、安過ぎますよ。豚肉の価格よりもかなり安い。一体何からできてて、何を入れればあんなにコスト下げられるんでしょう。

乳化剤や膨張剤ドバドバ入れると肉少なくてもいいのでしょうか。

あー。また怒られるわー。

 

アルカリから酸性に早く傾けて保存性高めるためにpH調整剤入れるってのも、サラミとか非加熱製品においては必要かも知れませんが、仮にサラミだとしてもクスリ入れなくてもパプリカとか酸性のスパイスで代用すればいいはず。

代用というか、そもそもそういう作り方のはずですけどね。時間と手間と職人技を省くためにクスリに頼る訳です。

私の場合は生ハムでもサラミでも発酵進めるために乳酸菌だけ入れ、仕上げに表面に白カビをつけてあとは常温で放置プレイ。

時間かがますけど、自然の力借りて作ったサラミはマジで旨いですよ。

レストラン再開の時には手前サラミを出したいなぁ。

 

粗挽きソーセージは今月末あたりからターブルオギノで発売します。

名前は敢えて粗挽きソーセージです。w

2020年04月03日

先月末

コロナ休業前の最終日に来てくれた常連チームの某堂筋母が、何をどうすればこういうセレクトになるんですか?

という素晴らしい本をくれました。

 

そういえば、前回は翼が取れかかったデルタ航空の飛行機の模型を頂きましたね。

今、その飛行機は結局、翼が全部取れてテポドンみたいになってます。

 

 

狩猟業界では有名な罠師、千松さんの新刊です。

 

どうやら、この本を私ではなく私の息子にプレゼントとか。

 

確かに、ウチの5歳の息子は自宅横の川に散歩に行って鴨が居ると、

可愛いな〜

という甘っちょろいコメントではなく、

旨そうだな〜

と非常に人間的に正しい事を言うようになりました。

そこから一気にイノシシ猟と解体ですか。

逆に、一般的な価値観に毒され、飼い慣らす為の学校教育に染まる前の今のうちに、都市生活として見ない方がいいもの、隠した方が良いとされるグロい部分を先入観なしに叩き込んだ方がいいのかも知れません。

クラスメイトに

今日の弁当はウチのトーチャンが狩ってきた鹿のミートボールと猪の生姜焼きなんだよねー、お前のタコさんウインナーと交換しようよ。

と、サラッと言える小学生。

罠免許自体は18歳にならないと取れませんが、オヤジについて山に入って鹿やイノシシを狩って食うことは出来ますし、今年の湘南荻野家のミッションはまさにそこにあるのです。

あと、米も作りたい。

息子と狩猟に行って、息子がベジタリアンになればなったでそれはそれ。

本自体の内容としては、ルビ振ったり平仮名多目にしたりと子供向けにアレンジされてはいるものの、写真は容赦なく血塗れウンコ塗れです。

 

この本を読んで、

良し!僕ちゃんも猪を狩りに行きたい!

という小学生が増えるとは到底思えませんが、自分が食ってる肉は一体なんなのかを大人が教えてやるのは大事なことだと思います。

 

私世代が親になると言うことは、既に肉が生き物だった事を知らない世代なので、まずは親がこうした事を知るのは大切なことだと思います。

 

土イジり

こんな時、やれることなんて、たかが知れてます。

 

ニンニクを1000個ほど植えました。

途中で間引きすると、高知特産の葉ニンニクです。

結球する前の段階でとると、メチャンコ瑞々しいニンニクの香りが楽しめます。

中国料理の回鍋肉は、この葉ニンニクでやることが多いのだとか。

日本では葉ニンニクで出荷することがないので、珍しい野菜として高知県で主に作られ、カツオのタタキに添えられてました。

 

 

 

何ヶ月も後に収穫できる作物を、こんな状況でも植えるということの意味。

ここには人間とは別の時間軸があり、その自然のサイクルは人間にはどうすることも出来ず、昔の人のようにただ待つのみ、祈るのみ。

ウイルスも同じです。

ただ静かに自然に寄り添う。

そう、私は簡単には諦めませんよ。

 

 

 

 

 

 

 

たとえ明日世界が滅亡するとしても、彼はリンゴの木を植えるだろう。

彼はそういう男なのだ。

星野道夫

 

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