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2020年06月02日

素晴らしい

 

カレーライスを1から作る本です。

コメ、スパイス、野菜、そして鶏肉を自分たちで作ってみる。

お皿やスプーンも土を捏ねる所から始めます。

 

素晴らしいじゃないですか。

映画にもなったみたいですね。

これこそ、私が40歳過ぎてやっている事です。

 

私の場合は役割分担せずに全部自分でやりたいんですけどね。

 

料理を1から作る事で見えてくることは現代社会そのものです。

食のために必要だった時間をアウトソースして事で空いた時間を金を稼ぐ為に使う事で、物質的には豊かになるというメリットはあるものの、そうしているうちに食べると言うことの全体像が見えなくなった結果こそが現代が抱える食の問題という皮肉。

 

米って実際どうやって作るのかわからないし、生き物が食べ物になるということの実感もない。

実感や手応えが身体的にないから簡単に捨ててしまえます。

 

 

カレーライスを1から作るという、この1というのが大事なんです。

0ではなく1。

人間は0から食べ物を作ることはできません。必ずタネとか卵とか苗とか、既にあるものを育てることしかできません。

塩以外のものは全てです。

 

頭で分かっていても実際に経験としてやってみると本当に奥が深いし、知らないことが多過ぎるし、そして料理が何倍も楽しくなりました。

 

こんなに楽しいことがほかにあるんだろうか、とよく思うのですが、そんなことは当たり前ですよね、食べるは生きることに直結するんですから。

食べることを深く掘り下げることは生きる事を掘り下げることになるんだと、ここまでやってやっと理解しました。