2019年03月20日
細かすぎて伝わらない料理
クロマティとブライアントの打撃フォームの違いをモノマネ出来る人は確実に40歳以上ですね。
ゲーリー、デストラーデあたりのフォームとなるとその中でも限られます。
バースやパチョレックをモノマネ出来る人は既に還暦オーバーか。
あ、プロ野球の助っ人外国人の話ね。
今日から出す予定の牛ハツ料理はは私が20年前の修業時代のシェフの友人が修業した店の日本人シェフのスペシャリテだそうで、伝言ゲームみたいにつくりかたが変わっている可能性大、もはやオリジナルかどうかも怪しい限りです。
その説によると、大元の日本人シェフはパリでも指折りの内臓が得意なシェフの元で修行したとのことで、20年前のわたしからすれば系譜が複雑過ぎて一体誰の料理かよくわからないので、もう一回ラルース見返して本家本元の店を探し出してルセットを確認しました。
やはり。
教えられたルセットはオリジナルと全然違うやんけ。
この世には新しい料理などはすでに存在せず、私達は昔の料理をモノマネしているに過ぎません。
そして料理というものは映像や音楽のように残るものはなく、ルセットがせいぜいです。
しかも素材の違いはルセットに反映されず、分量が記載ない事はおろか、超簡単な作り方しか残ってないことが大半です。
さて、そうした時にどうするかが今の料理人の腕の見せ所。
試合を見たことないのに、近鉄ブライアントのバットフリフリ打法を真似しなくてはいけないのです。
ホームラン打った時の西武デストラーデのリアクションがどうだったか、パチョレックの乱闘シーンを再現しなくてはいけません。
今の時代は探せばネット動画が残ってますが、料理はネットで味がわかるわけないですからね。
これが面白く楽しく難しいところです。