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2019年01月06日

とんでもない本に、また出会ってしまった

これは凄い本だ…

 

世界を見渡しても日本にしか存在しない漁業権という既得権と、これまた日本独特の組織であるヤクザとの関係性を物凄い取材力で抉り出し、日本人の魂である魚食文化と漁業の本質を炙り出していくドキュメント。

はっきり言って、よくも殺されずに生きてるね、って言う感じの著者。

 

密漁アワビの流通を追いかけるために築地で真夜中からターレーに乗って内偵アルバイトまでしてます。

 

日本を闇で支えてきた権力者に殺された人々のベットリとした生き血を吸いつづけて魔力を増大させてきた日本刀の歴史を綴るような内容なのに、免許更新センターの献血カーの呼び込みオネーサンみたいなサラサラとした文体で書かれているため、一瞬外国の出来事のように感じてしまいますが、これが日本の現在の食べ物の本質なのでしょう。

 

これは凄い本です。

久しぶりに度肝をぬかれて一気に読み終えました。