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2018年09月22日

シンプルに考えると

アイヌのカルチャーが超絶カッコ良いんですよ。

 

色々アレコレと考えて頭で難しくまとめようとしてましたが、要するにメチャメチャカッコいいってことです。

 

狩猟採集をベースに、土地で作れるものを作って定住し、コタンと呼ばれる集落が形成され、今に残っています。

 

鹿や熊はもちろん、セイウチなども狩りの対象だったそうです。

山に入って行者ニンニクや山菜、キノコを取り、木の実を料理のアクセントに。

それは身土不二という言葉ができる前から近辺のものをうまく活用した素晴らしい料理と保存食。

 

全てのものに神が宿る。

大自然という神から分け前を頂いているというスタンスですね。

 

 

 

ちなみに、皆さんご存知のラッコというのはアイヌ語がそのまま使われてます。

女性誌のノンノもアイヌ語の花を意味します。

 

とにかく何から何までカッコ良いんですよ。

私が探していた暮らしや料理観がここにありました。

まだまだ勉強中なのですが、猛烈にアイヌの文化に惹かれてしまったのです。

 

挙げ句の果てには、人間がどういう進化をしてきたのかってところまで気になってサピエンス全史を買ってしまって、これまたとんでもない本なのでアタフタしている最中です。

 

あの圧倒的な景観とアイヌのカルチャーに完全にノックダウンなのです。

来週イベントでまた阿寒に行きますが、プライベートでも11月に知床含めて道東に行ってこようと思ってます。

 

今まで外国含めていきたいところは大体行きましたが、ここまで衝撃的な場所はなかったです。

 

 

 

アイヌ料理について書かれた、唯一の本です。

これがまた驚愕でガクガクにやられました。

 

今日からいきます

猪100%のテリーヌ。

 

混じりっけなしの純度100%。

 

元々、血抜きや処理がいいので臭みが無いのですが、流石に内臓を全部ブッ込んだので、結構プロっぽい仕上がりです。

 

心臓、肺、脾臓、肝臓、腎臓です。

 

凄いっしょ?

 

マジですごいと思いますよ。

 

こんなテリーヌ、日本でうちでしかやってないです。

 

 

とんでもない本に出会ってしまった

 

台風サーフィンや、雪山登山も危険な行為ですが、読書ってのは危険極まり無い行為なのですよ。

 

出逢いが出逢いなら、その人生が変わってしまう可能性があるので、その意味では最も危険行為でしょう。

 

 

 

そして出会ってしまった。

なんだ、この本は。

 

凄すぎる。

 

やはり、阿寒のアイヌコタンに行ってから、私はおかしくなっている。

 

いや、おかしくなっているのではなく、私の生きる意味、いい人生と思えるものをやっと見つけられたのか?

 

昨日まで灰谷健次郎をオカズにしていたのに、今日はこの本。

 

そして沢木耕太郎の新刊を予約してしまった…

 

ああ、僕はバカなのだろうか…

 

 

 

 

ほとんどの哺乳類は、釉薬をかけた陶器が窯から出てくるように子宮から出てくるので、作り直そうとすれば傷ついたり壊れたりしてしまう。ところが人間は、溶融したガラスが炉から出てくるように子宮から出てくるので、驚くほど自由に曲げたり延ばしたりして成形できる。だから今日、私たちは子供をキリスト教徒にも仏教徒にもできるし、資本主義者にも社会主義者にも仕立てられるし、戦争を好むようにも平和を愛するようにも育てられる。

 

サピエンス全史より。

2018年09月21日

仔羊のマリアカラス

フォアグラ、仔羊をパイで包んで焼き上げます。

 

今回は少し脂ののった肩ロースを使います。

 

その代わりにいつも網脂て巻いているのをやめます。

 

ソースはもちろんトリュフ。

 

みんな大好きなやつです。

 

2018年09月20日

イノシシ

また新たに一頭来ました。

 

そこで、色々作ってみました。

 

 

煮込みとソーセージの盛り合わせです。

 

スネ、首、肩を煮込みで、薄いバラ肉やモモ肉の一部をソーセージにしました。

 

 

興奮冷めやらぬ

釧路阿寒摩周湖周辺の思い出を引きずりながら、イノシシに取り組みます。

 

 

これは贅沢なパテですよ。

 

メスの大きめのイノシシのバラや赤い内臓や肩でパテを作って、小さいウリ坊の胴体に詰め込みました。

 

イタリア料理のポルケッタの手間かかってるバージョンです。

 

フランス料理的にいうと、ドディーヌかバロティーヌって所でしょうが、正確な料理名な無いです。

 

マルカッサン ・ファルシ・オン・ドディーヌ

とでも言いますか。

 

 

阿寒摩周国立公園

またここに帰ってきたい。

 

本気でそう思いました。

 

 

が、あまりにも衝撃がすごすぎて、私の中で消化はおろか、咀嚼すら出来てない状況で、まったくもって言葉に出来ません。

 

昨日もずっと阿寒の事を考えてまして、気になる事を勉強して考察を進めようにも、一体どこから勉強すべきかもわからない状態です。

 

ここまでボコボコにされ、軽い鬱や情緒不安定にさせられた場所に来たことが無いです。

 

この破壊力はなんだろう、と。

それすらもよくわかりません。

 

昔読んだ、灰谷健次郎の兎の眼という小説を何故か思い出してしまいました。

 

この辺りがダメなんですよね。色んなことが頭の中でループして思考がおかしくなるんですよ。

 

逆説的ですが、破壊的なシンプルさに触れると、人はおかしくなるのかも知れません。

2018年09月18日

釧路に来ました。

 

丹頂鶴がゴロゴロ居ますね。

 

 

2018年09月17日

最強のパテ作ります。

 

イノシシ100%のパテやります。

心臓、肺、肝臓、脾臓、腎臓という赤モツオールスターズが入ります。

 

そして焼くには硬い、煮るには薄い、そんな部位が一頭の動物にはたくさんあります。

てか、ほとんどがそういう肉です。

 

 

 

ヒレなんて2人前、ロースも6人前くらいしか取れません。

割合で言ったら、ステーキで食べられる部位は全体の15%くらいです。

煮込む肉が大体3割ないくらい。

そう、私たちが食べているステーキ肉は2割にも満たない上澄みの部分なのです。

 

 

なので、その他の肉は煮込みにしたりソーセージにしたりパテにしたりとアイデア出して加工するわけです。

フランス料理は自己完結出来る料理でして、残った骨はダシをとります。

今回はダシを引いてから、コンソメにしようと思います。

 

 

 

自己完結ってのは、肉でも魚でも全く同じ。

魚のアラでもフュメと呼ばれるダシをとり、それをコンソメのように澄ませる事もあります。

そこにはクズ野菜や野菜の皮が入ります。

 

要は捨てることがない。捨てる所が無いように使い切るってことです。

 

ちなみに、ダシとった後の大腿骨はウチのウィーちゃんのオヤツです。

 

 

フランス料理のこういう部分てあんまり知られてませんが、非常に合理的なのです。

だから私は好きなのです。

 

好きだから手間を惜しまずにシコシコやってられます。

 

 

明日明後日連休なので、その間じっくりマリネして、休み明けにパテとソーセージを作る予定です。

来週末には出せるかと。

イノシシのシヴェ

 

赤ワイン煮込みのことを気取ってシヴェと呼んだりします。

 

独特の匂いとクセがあるのでスパイス多めです。

 

仕上げに豚の血を入れてトロミを出すんですね。

 

ハードな肉にはハードなソースでバランスを取るのです。

 

 

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