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2018年09月05日

新メニューを

最近ドップリハマりすぎて寝ても覚めても抜け出せない天才奇天烈変態作家、町田康の感じでご説明します。

 

 

今日は今世紀最大級にヒマだったので、うなるほどに時間があるのです。

 

 

 

あまりにもヒマなので、床を引っ剥がしてキッキン用の強力洗剤で洗うなどして、水切りワイパーで汚い水を吐き出そうとするも、水切りワイパーなるモノがすり減って要領を得ず、ゴムがペコペコ行ったり来たりするのみ、汚れ水を掻き出すというより左官屋の小林さんがうっかり床と壁を間違えて床に土を塗ってるんじゃね?ってくらい要領を得ないので、キッチンにいるひょっこりハンみたいなパシリ野郎にパシらせて工具店で新品を購入するなどして、やっと床の汚れを外に吐き出し、環境汚染してしまうな、などと自責の念にかられ、首を吊りたくなり、それでもなんとか自分を保ったまま、大盛りのカレーうどんなる賄いと称する餌を食べ、営業を迎えるも、あまりにも暇なので常連さんに声をかけて来てもらい、車の話や野菜の話などしてお茶を濁し、そのお客様がお帰りになったのち、ワックスなるもの、どうやら床をピカピカにコーティングしてくれるらしきものをヌリヌリしてから帰ることにする。

スタッフは残業代がかかって、私が鬱になるので一人でシコシコやる事にする。

さて、そんな弊社の掃除事情などの牡丹餅は棚に上げておいて、新メニューのご説明をニコニコしながらやりたいと思います。

 

カツオというピカピカに光る魚を刀で切り裂き、塩胡椒で漬け込み、公園かどこかでヒッソリと桜の木をぶった切って乾燥させ、細かく粉砕した粉状のもの、わかりやすく言うとチップ、おがくず、でカツオを燃やして香りをつけ、さらにガスの火で燃やして冷ましたものを一晩冷え冷えの箱の中で貯蔵した後にブツリと刀で斬りつけ、ニコニコしながらIKEAで買って来た安物の皿に盛り、トマトという果実をカラカラに乾かしたもの、ワインを酸化させたもの、黒い実から取れる油などをワシャワシャと攪拌して、ウヒャウヒャと笑いながらカツオの死骸の上にかけたものです。

マスオさんはどんな心境だろうか。

サザエさんは近親相姦となるのだろうか。

タラちゃんはこの有様に気絶して笑うのだろうか。

アナゴさんは出世するのだろうか。

 

 

そして、もう一つ。

秋になると目黒の権之助坂界隈あたりで祭りだよ、祭りだよ、ソーレソレソレお祭りだ、などと浮かれた雰囲気の中で配られる魚の死体を、なるべくさっきまで生きていたくらいに新しい魚の死体を刀で肉を取り、内臓を指でほじくってとりだす。俺の心と指が血に染まる。手についた血を顔に塗りたくって慌てて踊り出しそうになるが、盆踊りでもあるまいし。

肉に塩胡椒で味をつけた後、草の実をすり潰した白い粉を塗り、同じ粉と水を混ぜたものをサンオイルのように塗りたくって、火で燃やした鉄鍋に油を注いでさらに燃やし、熱々になったところでムヒョ、揚げちゃうよ、熱いよ、火傷するよ、などと声に出さずに心の中で言い、魚の死体を油に入れる。

タレは魚の死体から引きずり出した五臓六腑と、皮の黒いヘタを取った秋に嫁に食わすなと意地悪な事の例えにされる果実風の野菜、スタミナがつくとされる球根を一緒に熱々のステンレスの箱の中で焼くなどしたあと、回転ノコギリのようなマシーンで粉砕し、黒い実からとったヌルヌルする黄色と緑の中間の液体、中間とは中道ではなく、安倍でも石破でもなく、民主か自民かと言うことでもない海水を煮詰めたもの、などで味付けをする。

 

と言う料理を町田康の感じでわかりやすく説明してみました。

 

明日もお待ちしてます。