2017年04月08日
雨降ってるから練習して風邪なんかひいたらぼくちゃん大変!
ということで、やることもないので長編ブログにお付き合いください。
何のために練習するのか。
そりゃ、長崎五島で100以内、11時間50分切るためですよ。
なんで?
そりゃ、そういう目標立てたからですよ。
なんでトライアスロンなんてやるの?
そりゃ、楽しいからですよ。健康の為とかじゃないです。健康のためにトライスロンやってるのはちょっとおかしいですね。トライアスロンははっきり言って、不健康なスポーツです。健康ヲタクにはオヌヌメしません。
あまりにも身体へのダメージが大きすぎます。肉体も内臓も。
そもそも、ある程度本気でスポーツやっているアマチュアの皆さんは健康のためにやってるんですかね。楽しいからやってるのですよね。T岡兄さんが健康のために自転車毎月2000kmも乗ってるとは到底思えませんし、T師匠が自転車で往復300kmかけて健康ウナギを食べに行ってるとは思えませんし、Aさんが体の為にモンブラン一周の170kmトレランに出てるとは思えません。
まぁ、皆さんそれぞれの楽しみと目標があって、長く続けられることが大事です。
料理という仕事は飽きませんね。深くなるばかり。
年々楽しくなっています。
最近は畑の都合を優先しているためか、非常に料理がシンプルになってきました。
私のキッチンには最小限の調味料と最低限の設備しかありません。サラマンダーもコンベクションオーブンも、最近話題の肉を火入れしてくれるマシンもありません。ガス台とストーブ、当てにあらないメモリ搭載の癖の強いガスオーブンだけ。
調味料も詐欺師の山ちゃんからいろいろと新しい調味料やビネガーやオイルを紹介されますが、結局素材の持ち味を生かそうとするとシンプルで癖のない調味料に落ち着きます。
それでいいんです。スポーツもそうですが、慣れて上手になってくるとモノとコトがシンプルになります。
T岡兄さんは当店のランチ前に200kmも走ったにも関わらず、涼しい顔して肉食ってサッとお帰りになります。
その時の持ち物なんてランチ代と携帯とちょっとの補給食くらいじゃないですかね。
わたしが200km走るなんて言ったら、1週間前からソワソワしてあれこれ考えてしまって1泊2日のリュックでも背負うくらいの準備をするでしょう。
上手な人は驚くほどシンプルです。
物事の本質と言い換えてもいいかもしれません。
その料理にとって、本質とは何か。
ふっくらと火が入った魚に添えるソースは魚の蒸し汁にバターとレモン汁入れただけで十分。
ロゼに焼けた肉にはエシャロットと赤ワイン、フォンを煮詰めたアツアツのソース以外何もいりません。
20年近くやってきて、やっとそう思えるようになり、仕込みの時間も年々短くなってきました。最初はそれが怠けているようで不安でしたが、それもシンプルで自然なことと思えるようになりました。
私の中で料理はカルチャーであって、エンタテイメントではありません。
素材に敬意を払い、生産者に感謝し、その素材に対して寄り添うようにシンプルに持ち味を引き出すこと。
サン=デグジュペリは言いました。
完璧がついに達成されるのは、
何も加えるものがなくなったときではなく
何も削るものがなくなったときである。
さらにはこう言いました。
人は幸福を求めているのではなく、充実を求めている。
スポーツや料理というカルチャーが私にとってかけがえのないものであり、それに囲まれていることにとても幸せを感じています。